ニ歳児くらいの子供を見ると癒される年頃になった。
 お父さんと間違ってついてくる子が愛らしい。うつ伏せに肘を立てて、手にはお菓子、膝を曲げて空に泳がせる。この無邪気さをからだで表した完璧なポーズに、そこはコンビニの床にもかかわらず、一家庭のリビングを覗いたような気持ちにさせた子が愛しい。
 そしてあらぬ妄想。自分なら子供が何人いて、こんな家庭を築きたいな。一姫二太郎というし、女の子から欲しいな。こんな寝ぼけた。
 なんとなく、家庭に安らぎを求める男性の心持ちが分かるようになった。その対象は子供だけではないけれど、安らぎの意味を少しだけ理解したと思う。