読み返す本の内容に新鮮さを覚えるのは、字面を見るだけで文章を読んでいないからだと、大袈裟に、人生においての最たる本であるサン・テグジュペリの「人間の土地」を読みつつ、なんて素晴らしいタイトルなのだろうと感心しつつ、思った。
 "我慢しろ……ぼくらが駆けつけてやる!……ぼくらのほうから駆けつけてやる! ぼくらこそは救援隊だ!"
 こんな文がでてくるなんて、やられる、もう、テグジュペリさまさま。そうだ、カレーの王子さまだけでお腹いっぱいだった幼い頃を想いながら「星の王子さま」も読み返そう。こんな気まぐれ。